2022年5月15日の日曜日。
福岡 Darts Cafe TiTO PLUSにて2022 PDC ASIA WORLD CUP JAPAN QUALIFYINGが行われました。
2022 PDC ASIA WORLD CUP JAPAN QUALIFYINGとはD-TOUR STAGE1 第2戦・第3戦・第4戦の 3大会でのポイントランキングの上位16名出場権利が与えられ、決勝に勝ち進んだ上位2名は日本代表として6月16日~19日にドイツで開催される 2022 PDC CAZOO WORLD CUP OF DARTSへの 出場権利が与えられます。
そのような重要な大会において、TARGET所属の後藤智弥選手が優勝という素晴らしい結果をおさめました!
強者揃いの中で最年少(26歳)の後藤選手は怯むことなく自分らしいダーツを貫き、決勝では鈴木徹選手に一時2-4とリードされるもそこから4LEG連取。最終LEGまでもつれこみましたがここぞという場面で決めることができた後藤選手が最後に勝利を掴み取りました。どちらが勝っても勝者にふさわしい、素晴らしい闘いでした。
これは色々お話を聞かなければ...!ということでお疲れの中&お忙しい中突撃インタビュー!
東京に戻って来たばかりの後藤智弥選手にお時間を頂きました。
「苦しんだ分返ってきたのかなっていう感じでした」
――後藤選手、お疲れさまでした。ナイスダーツでした!
優勝してPDCへの切符を獲得した今の率直な気持ちを聞かせて頂けますか?
後藤智弥選手:
そうですね、自分自身ユースの大会でしか優勝したことなかったのでオープンな大会で初優勝できたっていうのは本っ当に嬉しいですね。
憧れの舞台に行けるっていうのが...最高の気分ですね。ただただ嬉しいです!
――昨シーズンはあまり思うように調子が上がらないという感じでしたよね。
フィーリングが合わなかったのかなというように感じていましたが、ご本人としてはどうでしたか。
後:そうですね。コロナ禍で...元々PERFECTにいたんですけど、2021年の開幕戦に出た時にちょっとイップス気味になってしまい色々と調子を崩してしまって。その後JAPANへ移籍したんですけど、2021年シーズンのJAPANも本当に四苦八苦しながらで...入れ替え戦もトライできないしロビン落ちも経験してかなり苦しいシーズンでした。でも今シーズンから少し復調して。
――今年のJAPAN開幕戦ではいきなりBEST16でしたね。
後:身内対決ですごくお世話になってる人との入れ替え戦だったんですが、勝つことができて...いいスタートを切れた中での今回の優勝だったので、苦しんだ分返ってきたのかなっていう、そんな感じでしたね。
――昨シーズン四苦八苦しながらと仰っていましたが、苦しい中でどういう風にしてご自分のモチベーションを保たれていたんですか??
後:それはダーツがやっぱり大好きなので、調子も崩す時期もあるっていうのは自分の中で理解してやっていました。何より応援してくれる人達、そして不調でも見放さずに応援してくれたスポンサー様のおかげで今の自分がいると思っています。
もっと上に行きたいですし、まだまだ夢を追いかけてる途中なので...それに向かって進んでいただけというか。
落ち込んだし、辛いなーと思う時期もあったんですけど、それでもやっぱりこういう風に優勝できて、喜びが倍になって返ってくるんで諦めないで良かったなって思っています。
「より引っ張っていかなければいけない、期待に応えたいっていう気持ち」
――復調の兆しというか、良くなってきたなと思うようなキッカケはあったんでしょうか。
後:最近自分のだめなところの癖だったりとかが修正できて、それを平場の時から実感しつつ投げられていましたね。
調整が万全の状態ではないまま開幕戦に出場したけれど、その状態でも入れ替え戦突破できたという結果になったのでこのままキープして頑張っていこうかなと思っています。
あとは今年の4月15日から新しいお店(新小岩 Darts Bar Amy)で勤めることになったんですが、看板プレーヤ―みたいな感じで置いてもらっているので、お店の期待に応えたいなと...
その気持ちは以前のお店でもずっと持っていたんですけど、小野恵太選手とか僕よりも結果を出してる素晴らしい選手が他にもいらっしゃったので、今のお店で自分がそういう立場に置いてもらえてることでより引っ張っていかなければいけないとか期待に応えたいっていう気持ちが復調するキッカケというか、良い方に出たのかなっていう感じはあります。やっぱりスポンサー様やお店が自慢できる選手になりたいので、その気持ちに従ったら色々と行動できたし結果に出たのかなって感じですかね。
――自分の置かれた環境や立場が変わったことによって今まで以上の責任感やプレッシャーのようなものはあるけれどそれが原動力になっているっていう感じでしょうか。
後:正にそういう感じだったと思います。
――ソフトとスティールって感覚とか違うと思うんですけど今回のJAPAN QUALIFYINGに向けて何か調整したことはありますか?
後:ありがたいことにお店が忙しかったので、基本的にはスティールの練習はできてなかったんですよね。
――え!全くできていなかったんですか?
少しは投げていたんですが。ソフトの調子がいいので、それがそのままスティールに活きたのかなぁと思っています。
今バレルはプロトを使わせてもらってるんですけど、それがすごくしっくり来てる感じがしててそれも一つの要因かなと思っています。
「正直ワクワクしかない」
――今年に入ってからD-TOURでも良い成績出てますよね。(第2戦でBEST4入り)
後:そうなんですよね。スティールの大会の方が成績良かったりして。笑
ソフトも頑張りたいと思っていますが。スティールとはなんか縁があるのかもしれないなってちょっと感じたりしています。
――世界で闘おうと思ったらやはりスティールですし、今後も世界大会にチャレンジして頂けたらなと思っています!
後:はい、そうして行けたらいいなと思っています!
――では最後に、PDCに向けての意気込みを聞かせてください。
後:PDCユースって決勝まで行くとPDCの前座で闘えるんですよね。けど僕はユースで2度トライしてロビン落ちをしてしまって。Youtubeなどでよく見る、観客がたくさんいて、ブーイングの嵐やドンチャン騒ぎの中でステージ中央にある一枚のボードで闘える...ユースで出場した時には叶わなかったPDCの舞台に立てると思うと正直ワクワクしかないです!
自分のできることは全て出し尽くしたいなと思っています。一緒に代表に選ばれた鈴木徹選手と一緒に一つでも多く勝てるように頑張りますので応援よろしくお願いします!
(了)
いかがでしたか。
うまく行かない時も試行錯誤しながら自分のダーツを追求し、前向きに努力し続けた結果が出たんだなぁとお話を聞いていて思いました。
責任やプレッシャーを力に変えることができる人は強いですね。
後藤選手、これからも応援し続けます!ドイツでのWORLD CUPを楽しんで来てください!
<2022 Cazoo WORLD CUP OF DARTS>
開催日:現地6月16日(木)~19日(日)
2010年から開催され、今年で12回目となる大会。世界32ヶ国から代表2名ずつが選出され、ダブルス形式で闘う。
今年はEissporthalle Frankfurt(フランクフルトのアイススケートリンク)で開催される。
イングランド(フィル・テイラー&エイドリアン・ルイス)チームが最多の4勝を誇る(このメンバーでの出場は6度)。
ヨーロッパ以外の国ではオーストラリアが2012年に決勝進出して以来上位への進出は叶っていない。
日本チームの活躍が期待される。
賞金総額は£350,000。(約55,800,000円)
後藤選手モデルのバレル:REBEL REBORN "GT"(SOFT TIP)。
REBEL REBORN "GT" 詳細はこちら